そして
その頃に何ページ分か頂いた雑誌の企画取材も兼ねて
知り合い伝いに何件かのサロンを見学をさせてもらったことがある。
そんな無理な話をアテンドしてくれた優しい方々に
大変ありがたい経験をさせてもらった。
本当にその節はお世話になりました。
その中である有名な一件の美容室を紹介してもらった。
わりとヤンチャな若者が多いBrick Laneの通り
けっこう物騒な雰囲気の街中に
忽然とその美容室は存在してた。
中に入ると
私自身、その頃はもう組織から離れ、独立してフリーとして働いていたのもあってか
久しぶりに空気が引き締まった現場に感動した。
なんかね、ラフなんだけど
仕事に対してのプライドがひしひしと伝わる感じ。
みんな自分に酔ってるくらいカッコつけてて
でも
めっちゃカッコイイのよこれが!
そんな中
お客様が『私はここのファンだから協力するわ!』って感じで移動してくれて
恐縮しつつも
そこを美容師の私がサロンの写真を撮らせてもらって
さらに話を聞かせてもらうっていうね、、、
ホントありがたい。
そしてやはり同業者ですので、技術が気になるもので
一人のスタイリストがカットしてる光景をずっと見てたんだけど
全然、お客様は動かない。
カット始まったら雑誌をスッと閉じて、首から上を固定。
んで頭をトンって押すと、傾ける。
後ろから押したら前に。右から押したら左に。
んで手をクイっと、上げるとお客様が立ち上がる。
え!??
これにはビックリした。
あとで、話を聞くと
骨の状態が関係するから
長さが正確に切れる。
360度どこから見てもキレイに見せるのなら、座っても立ってもキレイに見せるべき。何よりお客様が街を歩いてくれるのをイメージできるから、当然そうする。
なるほど〜!!!すごい納得。
他の方もこんなことも言ってたけど
どうせ髪の毛は伸びるから!なんて意識をお客様も美容師も持ってはいない。
医者と同じ手術をする先生だから。
大事な部分にメスを入れる。だから絶対に失敗なんてことはあってはならない。
お客様もそれをわかってるから、信頼がある。
意識高。。。
お互いを尊重し合っている信頼関係で成り立ってる光景、発言だった。
んで余計なこともしない。
ホスピタリティも日本のスタイルから見るとない。
全くお客様に媚びてないっていうか
髪型を作りに来てるんだから、それだけに集中。
無駄に会話も接客もサービスもしない。愛想もない。
日本の美容師さん、お客様からすると
いろんな意見あるだろうけど、率直な自分の
感想は
最高にCOOL!!
だったな。
たまたまそんな場所を見ただけかもしれない。でもすごく感銘を受けた。
Londonで他に拝見させていただいたサロン様、お話を聞かせていただいた皆様からも
本当に刺激を受けました。
そして、他のいろんな国で見てきた美容師のスタンスは多様だった。
それもまた時間があれば書いていこうと思います。
そしてまだまだ見たい。見足りない。
思い出す度に
今の日本の大半を占める美容師の常識って、独自のスタイルなのもしれないといつも思う。
読んでくれた皆様も何か感じてくれたら嬉しいです〜!
ではでは。